『黒曜石』


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黒曜石(こくようせき、obsidian)は、火山岩の一種、及びそれを加工した宝石。岩石名としては黒曜岩(こくようがん)という[1]。本来は黒耀石(黒耀岩)と書くが、「耀」の字が常用漢字外であるため、慣用的に黒曜石(黒曜岩)と表記される。

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成分・種類
化学組成上は流紋岩(まれにデイサイト)で、石基はほぼガラス質で少量の斑晶を含むことがある。流紋岩質マグマが水中などの特殊な条件下で噴出することによってできると考えられている。同じくガラス質で丸い割れ目の多数あるものはパーライト(真珠岩)という。

黒曜石のモース硬度は 5。比重は 2.339 - 2.527。水を 1 - 2% 含む。

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性質・特徴
外見は黒く(茶色、また半透明の場合もある)ガラスとよく似た性質を持ち、割ると非常に鋭い破断面(貝殻状断口)を示すことから先史時代より世界各地でナイフや矢じり、槍の穂先などの石器として長く使用された。日本でも後期旧石器時代から使われていた。当時の黒曜石の産地は大きく3つに分かれており、その成分的な特徴から古代の交易ルートが推測できる。

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産出地
黒曜石は特定の場所でしかとれず、日本では約60ヶ所が産地として知られているが、良質な産地はさらに限られている。後期旧石器時代縄文時代の黒曜石の代表的産地としては北海道白滝村、長野県霧ヶ峰周辺や和田峠静岡県伊豆天城(上多賀や鍛冶屋)、神奈川県箱根(箱塚や畑宿)、東京都伊豆七島神津島・恩馳島、島根県隠岐島大分県姫島、佐賀県伊万里市腰岳、長崎県佐世保市周辺などの山地や島嶼が知られ、太平洋や日本海を丸木舟で渡って原石を求めたのであろう。

黒曜石が古くから石器の材料として、広域に流通していたことは考古学の成果でわかる。例えば、伊豆諸島神津島産出の黒曜石が、後期旧石器時代(紀元前2万年)の南関東の遺跡で発見されているほか、佐賀県腰岳産の黒曜石に至っては、対馬海峡の向こう朝鮮半島南部の櫛形文土器時代の遺跡でも出土している。また北海道では十勝地方も産地として非常に有名で、北海道では現在でも「十勝石」という呼び名が定着している。

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用途
石器素材として古いイメージを持つが、意外に現代でも実用に供されている。その切れ味の良さから、海外では眼球/心臓/神経等の手術でメスや剃刀として使われることがある。またメキシコのアステカ文明などでは人身御供の祭祀や、マカナという木で挟んだ剣として使用されていた。一説にはアステカが強大な軍事国家を作れたのは、この黒曜石の鉱脈を豊富に掌握していたからだともいう。

また、黒曜石を1000℃で加熱すると、含有された水分が発泡してパーライトとなる。白色粒状で軽石状で多孔質であることから、土壌改良剤などとして用いられる。

様々な色の混じった美しいものは、研磨されて装飾品や宝飾品として用いられている。

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